通信制高校を検討する際に、最初に直面するのが「公立」と「私立」の選択です。その違いは学費だけでなく、学習方法やサポート体制、進路選択の幅にも及びます。本記事では、特に学費の違いに焦点を当てながら、それぞれの特徴をわかりやすく比較していきます。コストを抑えたい方も、個性を重視した教育を求める方も、この記事を読めば、自分やお子さんに最適な選択肢が見えてくるはずです!
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学費
通信制高校を選ぶ際に最初に気になるのが「学費」の違いです。公立と私立では大きな差があるため、選択の重要なポイントとなります。以下に、年間学費のおおよその目安を示します。
- 公立通信制高校:年間約4万円
- 私立通信制高校:年間約25万円~100万円
私立校の学費に幅があるのは、選択するコースの種類や通学日数などの要因によるものです。たとえば、週に何回通学するか、専門性の高いコースを選ぶかなどによって費用が大きく変動します。
就学支援金で私立の負担が軽減されるケースも
経済的な支援を受けられる「就学支援金制度」を利用することで、私立通信制高校の場合でも年間約36万円まで国が負担してくれることがあります。この制度をフル活用すれば、私立でも実質0~5万円で通えるところは各都道府県に1~2校はあります。費用負担をかなり軽減できますが、それでもなお、平均的に見れば公立の低コストには及ばないのが現状です。
学習方法
公立通信制高校の学習方法は、基本的に「スクーリング」が中心です。これは、定められた頻度で学校に通い、教室で直接授業を受ける形式です。一方、私立通信制高校では、公立と同様のスクーリングを実施する学校も多いですが、それに加え、インターネットを活用した学習方法を取り入れている学校が増えています。
私立通信制高校のオンライン学習には、以下のような2種類の方法があります:
- リアルタイム授業:生徒が決められた時間にオンラインで授業を受ける形式。
- 録画授業:録画された授業を、自分の好きな時間に視聴して学習する形式。
インターネットを活用した学習方法は、時間や場所に縛られないため、現代の多忙な生活スタイルに適していると言えます。現在のところ、こうしたオンライン学習を提供する学校は、私立通信制高校のほうが多いのが実情です。
レポート
通信制高校では、レポート提出が卒業に欠かせない必須課題となります。公立と私立では、このレポートに関して以下のような違いがあります:
- 難易度の違い
- 公立通信制高校:レポートの内容が比較的難しい傾向があり、解答に時間を要することが多いです。
- 私立通信制高校:内容が基礎的なものや柔軟な形式のものも多く、負担を軽減できる場合があります。
- 提出形式の違い
- 公立通信制高校:紙ベースのレポートが主流で、郵送で提出するなどアナログな方法が一般的です。
- 私立通信制高校:Webサイトやスマホアプリを使ってオンラインで提出する仕組みを導入している学校が多く、スキマ時間を活用しやすい環境が整っています。
インターネットを活用した私立校のレポート提出では、以下のようなメリットがあります:
- 提出状況を一目で確認できるため、どの課題が未提出か把握しやすい。
- 提出期限の管理がしやすく、単位を落とすリスクを軽減できる。
私立通信制高校では、このようなオンラインシステムを利用した効率的な学習環境が整いつつあり、生徒にとって大きな助けとなっています。
スクーリング
公立通信制高校では、基本的に週に1~2回程度のペースで学校に通い、直接授業を受けるスタイルが主流です。この「スクーリング」形式が、公立校の通信制における標準的な学習方法となっています。通学日数が比較的少なく、決まった頻度で授業に参加することで学習を進めます。
一方、私立通信制高校は多様なスクーリング方法を用意しており、生徒のライフスタイルや目的に合わせた柔軟な選択が可能です。
1. 直接スクーリング
- 通学日数の選択肢が豊富
私立校では、週1~2日といった従来のスタイルに加え、週3日、週4日、週5日と選べる学校も多く存在します。さらに、週1日~5日までの通学日数を自由に選択できる学校もあります。
2. 合宿(集中)スクーリング
- 私立通信制高校特有のスタイル
年に数日(例:5日程度)の集中期間を設け、その間に授業を集中的に行うスタイルです。これにより、それ以外の日は通学せず、自宅で自由に学習時間を調整することが可能です。
合宿スクーリングのメリット
- オンライン学習との組み合わせ:集中スクーリング以外の授業や課題はWebで学習できる学校が多い。
- 時間の効率的活用:学習と並行して、スポーツ、芸能活動、趣味など自分のやりたいことに時間を割くことができる。
- 対象者におすすめ:特にプロを目指すスポーツ選手や芸能活動を行う学生、または自己実現を目指している生徒に適した通学スタイルです。
スクーリングの選び方のポイント
自分のライフスタイルや目的に合った通学スタイルを選ぶことが、通信制高校での成功につながります。通学の頻度や方法が自分に合わないと学習が続かない場合もあるため、事前の学校説明会やオープンスクールで具体的な内容を確認することをおすすめします。
コース
公立通信制高校では、基本的に特定の「コース」という概念はほとんどありません。カリキュラムは標準的な内容が中心で、進学や専門技術習得を目指した専用コースが設けられていることは非常に稀です。
例外として、看護学科が設置されている公立通信制高校も一部存在しますが、これは「技能連携校」と呼ばれる看護学校と並行して学ぶ形式が主流です。また、進学に特化した学科や指導がないため、大学進学を目指す生徒は、塾や「スタディサプリ」「進研ゼミ」「すらら」といった教材を利用して学習を補う必要があります。
一方、私立通信制高校はコース選択の幅広さが大きな特徴です。
1. 大学進学を目指すコース
私立の通信制高校では、大学進学を目標とする生徒のために特別な進学コースを設置している学校が多くあります。これらのコースでは、大学入試対策に特化した授業や教材が用意されており、一般的な塾を併用するよりも効率的かつ経済的な学習が可能です。特に就学支援金を活用できる場合、私立校の方が費用を抑えられるケースもあります。
2. 専門技術を学べるコース
私立通信制高校のもう一つの大きな魅力は、専門技術や資格取得を目指せるコースが充実していることです。以下はその一例です:
- プログラミングコース:ITスキルを身につけ、将来のエンジニアを目指す。
- 美容師コース:美容に関する技術を学び、美容師免許の取得を目指す。
- ペットコース:動物の世話やトリミング技術を習得する。
- 声優コース:声優としての基礎スキルや表現力を養う。
これらの専門コースでは、高校生のうちから好きなことや得意分野を深める学びが可能です。自分の興味や将来の目標に合わせた学習環境を提供してくれることが、私立通信制高校を選ぶ大きな理由の一つと言えるでしょう。
選択肢の広がりが未来を創る
公立通信制高校は基礎的な学びを安定して提供する一方で、私立通信制高校は生徒一人ひとりの興味や進路に応じた多彩なコースを用意しています。高校生活を通して自分の夢や目標に向かって学びを深めたい方には、私立通信制高校の専門コースは大きな可能性を広げる選択肢となるでしょう。
サポート力
最後に、公立と私立の通信制高校で大きく異なる「サポート力」について見ていきましょう。このサポートの違いが、卒業率や進路決定率にも大きな影響を与えています。
公立通信制高校のサポート力
公立通信制高校では、サポート体制が生徒自身の積極性に依存する部分が大きい傾向にあります。
- レポート提出期限が迫っていても、基本的には学校側から連絡が来ることは少なく、生徒自身が管理する必要があります。
- 進路指導も、基本的には生徒から相談しない限り個別対応を受ける機会が少ない場合があります。
これは公立校が多くの生徒を抱えているため、全員に個別対応をするのが難しい事情も関係しています。そのため、公立通信制高校では、自己管理能力や主体性が求められる場面が多いのが特徴です。
私立通信制高校のサポート力
私立の通信制高校は、生徒一人ひとりに対するサポートが手厚いことで知られています。学校やコースによって違いはありますが、以下のようなきめ細やかな対応を行う学校が多いです:
- 個別指導
学校内で塾のような個別対応を行い、生徒の学習状況や理解度に応じて指導を調整します。 - 進路指導の充実
担任や専門スタッフが、進学や就職について個別に相談に乗り、目標達成に向けて具体的なサポートを提供します。 - 訪問指導
ひきこもりの生徒を対象に、先生が自宅を訪問し、家庭での学習やメンタルサポートを行うケースもあります。
また、レポート提出の期限が近づくと、担任の先生から連絡が来るなど、期限管理をサポートしてくれる学校も少なくありません。こうした積極的な関与が、私立通信制高校の卒業率や進路決定率の高さに結びついています。
公立と私立のサポート力の違いが生む成果
私立通信制高校は、こうした手厚いサポートを提供することで、生徒が困難を感じる前にフォローする仕組みが整っています。その結果として、卒業率や進路決定率の面で公立を上回る傾向があります。
卒業率
通信制高校における卒業率は、公立と私立で大きな差が見られます。この差は、学校ごとのサポート体制や教育方法の違いによるものが大きいです。それぞれの特徴を詳しく見てみましょう。
公立通信制高校の卒業率
公立通信制高校の卒業率は30%前後とされ、私立と比べると低めです。この理由には以下のような要因があります:
- 自己管理が必要:
公立通信制高校では、学習の進捗管理やレポート提出期限の管理が基本的に生徒自身に任されています。そのため、自己管理が苦手な生徒は途中で学習が滞りやすいです。 - サポートが少ない:
個別のサポートが少ないため、学習や進路に関する相談を自分から積極的に行わなければ、適切な支援を受ける機会が少なくなることがあります。 - 進学や就職を目指す追加の努力が必要:
大学進学や専門学校進学を希望する場合、塾や自習を通じて自分で学習を補う必要があるため、負担を感じて途中で諦めてしまう生徒もいます。
私立通信制高校の卒業率
一方、私立通信制高校の卒業率は80%以上とされ、公立に比べて高い傾向があります。この違いは、以下のような私立校の特長が影響しています:
- 手厚いサポート:
担任の先生や進路指導スタッフが生徒一人ひとりに寄り添い、学習や進路に関するきめ細やかな支援を行います。たとえば、レポート提出期限が迫った際に連絡をくれたり、進路指導を積極的に行ったりする学校が多いです。 - 多様な学びの選択肢:
生徒の興味や将来の目標に応じたコースや学習プランを提供し、生徒が主体的に学びやすい環境を整えています。興味を持てる学びがあることで、モチベーションを保ちやすくなります。 - 柔軟な学習環境:
オンライン授業やアプリを活用したレポート提出など、現代のライフスタイルに合わせた柔軟な学習方法を取り入れているため、学習を続けやすい環境が整っています。
卒業率の違いから見る学校選びのポイント
卒業率の差は、学校選びの重要な要素となります。ただし、卒業率が高いからといって必ずしも全ての生徒に最適とは限りません。公立通信制高校は学費の負担が軽い一方で、自己管理が得意な生徒に向いています。私立通信制高校は、費用が高めですが、手厚いサポートと多様な学習スタイルを提供してくれるため、より多くの生徒に適応できる環境と言えるでしょう。
進路や学び方を明確にした上で、自分に合った学校を選ぶことが、卒業への一番の近道です。
まとめ:あなたに合った選択を
公立通信制高校は学費が安く、経済的な負担が軽いのが最大のメリットです。一方で、私立通信制高校は、スマホやタブレットを活用した授業や専門性の高いコース、きめ細やかなサポート体制が魅力です。こうした違いは、通信制高校の仕組みをどのように活用するかという姿勢の違いにも表れており、私立校は全日制も含めた教育全体の中でも先進的な存在と言えるでしょう。
進路選びのポイントは、自分やお子さんのライフスタイルや将来の目標に合った学校を選ぶこと。学校見学や説明会を活用して、具体的なサポート内容を確認することをお勧めします。



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